




金口(かなぐち)とも言い、本堂地蔵堂の正面下に掛けられ、参拝の際に、吊り垂らした布紐を振って、これらを打ち鳴らすようにしてある。
中は空洞で、平らな形をしており、下方に大きな口を開いているのでこの名である。
銅製で直径43・5cm、厚さ13・5cm、重さ18kgの大きなもので、中央に径8cmの複弁の蓮華文をあしらい、周縁部に
河内国八尾西郷常光寺地蔵之也
嘉慶二年戊辰三月廿四日
檀那又五郎大夫と陰刻してある。
又五郎大夫藤原盛継は、南北朝の戦乱に焼失した常光寺の堂舎を復興し、これを寄進したもので、南北朝末の珍しい遺品である。
現在、大阪市立美術館に常設展示されている。
<八尾市史より引用>